「井上古式じょうゆって、普通の醤油と何が違うの?」 「オーガニック系のお店でよく見かけるけど、実際どうなの?」
私は醤油に関しては「一途」ではなく、1本を1年ほど使ったら別の無添加醤油を試す、というのを繰り返してきました。そんな醤油めぐりの中で、オーガニック系のお店で出会ったのが、島根・奥出雲の「井上古式じょうゆ」です。
料亭や料理研究家にもファンが多く、お店によっては購入制限がかかるほどの人気醤油。この記事では、900mLを実際に購入して使った正直な感想と、買ってわかった「サイズ選びの反省」までお伝えします。

【結論】料理の味が変わった。リピート決定。ただし次は小さいサイズにします
先に結論です。
この醤油、使った料理の味が変わったのが、はっきりわかりました。刺身は素材が引き立ち、煮物にはコクが出る。醤油をいろいろ試してきた私でも、ここまで違いを体感できた1本は初めてで、リピートを決めています。
ただし、正直な反省がひとつ。900mLは、わが家には大きすぎました。この醤油は開栓後1ヶ月以内に使い切ることが推奨されている「生きている醤油」なのですが、私は使い切れませんでした。だから次に買うときは、小さいサイズにします。この「サイズ選び」の話は、あとで詳しく書きますね。
商品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 井上古式じょうゆ(こいくちしょうゆ・本醸造) |
| 製造 | 井上醤油店(島根県奥出雲・慶応3年創業) |
| 内容量 | 150mL/360mL/720mL/900mL/1.8L ※私が購入したのは900mL |
| 参考価格 | 900mLで税抜1,160円(筆者購入時価格2026年時点) |
| 原材料 | 国産大豆、小麦、食塩 |
| 購入場所 | オーガニック系のお店 |
原材料は大豆・小麦・塩の3つだけ。無添加醤油の選び方の基準を完璧に満たすシンプルさです。

井上古式じょうゆは何がすごいのか
スーパーの醤油と何が違うのか。調べて、使って、わかったことが3つあります。
① 大豆を「2割増し」で仕込んでいる
一般的な濃口醤油は大豆と小麦をほぼ半々で仕込みますが、井上古式じょうゆは大豆を2割多く使っています。大豆は旨味のもと。この配合の違いが「醤油そのものに旨味がある」と言われる理由です。
後述しますが、煮物で実感したコクは、まさにこの大豆の力だと思います。
② 約2年かけた「天然醸造」
加熱処理や酵母添加で発酵を早めることをせず、四季の寒暖にもろみを委ねて、ふた夏(約2年)かけてじっくり熟成させる昔ながらの製法。慶応3年(1867年)創業の蔵に棲みつく「蔵つき酵母」が味を育てます。この造り方をしている蔵は、今では希少です。
③ 「生きている醤油」だから、扱い方にコツがある
ここがこの醤油のいちばん個性的なところ。井上古式じょうゆは酵母が生きている醤油なので、開栓後は冷蔵庫で保存し、1ヶ月以内に使い切ることが推奨されています。
また、表面に白い膜のようなもの(産膜酵母)が出ることがあります。人体に無害な酵母菌ですが、風味を損なうことがあるので、出たらすくい取ればOK。「え、カビ!?」と慌てなくて大丈夫。むしろ、生きている証拠なんですよね。
実際に使ってみた正直な感想
第一印象:味の濃さに驚いた
最初にひと口なめてみて、味の濃さに驚きました。いつもの醤油のつもりで使うと「濃い!」となるはずです。ただこの濃さは、塩辛いというより旨味が詰まっている濃さ。使う量を少し控えめにすれば、むしろ料理全体の味が締まります。
刺身:素材が引き立つ
一番わかりやすく違いが出たのが刺身です。つけると素材の味がぐっと引き立つ。醤油が主張するのではなく、魚の味を持ち上げてくれる感覚で、「つけ醤油」としての実力は、これまで使ってきた醤油の中で一番でした。
煮物:コクが出て、味が一段深くなった
煮物に使うと、コクが出てとてもおいしくなりました。大豆2割増しの旨味はここで実感できます。「醤油自体に旨味があるから、だしを控えめにしても決まる」という前評判は本当でした。
醤油をいろいろ試してきましたが、「醤油を変えたら料理の味が変わった」とここまではっきりわかったのは、この醤油が初めてです。

「味が濃い」という口コミもある、個性のはっきりした醤油です。私の体感も同じで、この濃さを「旨味」と取るか「強すぎ」と取るかが好みの分かれ目だと思います。
【正直な反省】900mLは大きかった。サイズ選びがこの醤油のすべて
ここからが、この記事でいちばん伝えたいことです。
私は900mLを買いましたが、開栓後1ヶ月では使い切れませんでした。
考えてみれば当然で、この醤油は味が濃いぶん、1回に使う量がいつもの醤油より少なくて済むんです。おいしくて出番は多いのに、減りは遅い。「推奨1ヶ月」と「900mL」の組み合わせは、わが家の消費ペースには合いませんでした。
だから、リピートは決めていますが、次は小さいサイズ(360mLあたり)で十分だと思っています。冷蔵庫の場所も取りませんし、いつも開けたての風味で使い切れるほうが、この醤油の良さを味わい切れるはずです。
これから買う方へ、900mLを買った私からの正直なアドバイスはひとつ。最初は必ず小さいサイズから。「大きいほうがグラム単価はお得」という計算は、1ヶ月推奨の生きている醤油には当てはまりませんでした。
こんな人におすすめ/こんな人には向かないかも
- 醤油の味そのものを楽しみたい人(刺身・卵かけごはん・冷奴)
- だしを控えめにしても、コクのある煮物を作りたい人
- 原材料3つだけ・国産・天然醸造という「本物」を一度使ってみたい人
- あっさり軽い醤油が好みの人(この濃さと個性は好みが分かれます)
- 醤油の消費量が少ないのに大きいサイズを買おうとしている人(→小さいサイズなら問題なし)
よくある質問
- Qどこで買えますか?
- A
私はオーガニック系のお店で購入しました。自然食品店のほか、公式オンラインショップ、Amazon・楽天などの通販でも買えます。
- Q白い膜が出てきたのですが、大丈夫?
- A
産膜酵母という無害な酵母菌です。風味を損なう場合があるので、すくい取るか布で漉してください。天然醸造の生きている醤油ならではの現象です。
- Q値段が高くないですか?
- A
900mLで税抜1,160円(2026年筆者購入時価格)と、スーパーの醤油の2〜3倍ほどです。ただ、味が濃いぶん1回の使用量は少なくて済むので、体感のコスパは数字ほど悪くありません。私は「料理の味が変わる」体験に対して、十分納得できる価格だと感じています。
- Qサイズはどれを買えばいいですか?
- A
900mLを買って使い切れなかった私の結論は、「最初は150mLか360mL」です。開栓後1ヶ月推奨の醤油なので、ご家庭の消費ペースがわかるまでは小さいサイズが正解。気に入ってから大きくすれば失敗がありません。
まとめ:料理の味が変わる醤油。だからこそ、小さいサイズから
- 井上古式じょうゆは、国産大豆2割増し×約2年の天然醸造で造られる、旨味の強い濃口醤油
- 刺身は素材が引き立ち、煮物はコクが出る。醤油を変えて料理の味が変わったと、初めてはっきり実感できた1本
- 酵母が生きているため、開栓後は冷蔵保存・1ヶ月以内が推奨。白い膜(産膜酵母)が出ても無害
- 900mLを1ヶ月で使い切れなかった私の結論:最初は小さいサイズから。リピートは小瓶で決定
醤油をいろいろ試してきて思うのは、値段や評判より「自分の毎日に合うかどうか」がすべてだということ。井上古式じょうゆが気になった方は、まず小瓶から、いつもの卵かけごはんやお刺身で試してみてください。
イオンで買える無添加醤油の選び方は、こちらの記事で紹介しています。
※本記事は筆者個人の感想です。味の感じ方には個人差があります。価格・仕様は変更される場合がありますので、購入時に最新の情報をご確認ください。


